映画「万引き家族」ネタバレ感想 予想以上に僕の心を盗んでいきました

ども!しば犬(@afi_ykm)です!

カンヌ国際映画祭で「パルム・ドール賞」という最高賞を受賞した「万引き家族」

ニュースでとても話題になったから知っている人も多いんじゃないかな?

映題からして万引きしながら生活している家族の話かな?と想像していたんだけれど逆だった。

家族でいるために万引きしてるんだよ。

 

「万引き家族ってどんな映画だろう」
「万引き家族を観た人の感想が知りたい」

 

そんなあなたに「万引き家族」を観た来たので感想をお伝えするね。

注意
ネタバレを含むのでご注意くださいね。

ストーリーとキャスト紹介

ストーリー


東京の下町に暮らす、日雇い仕事の父・柴田治とクリーニング店で働く治の妻・信代、息子・祥太、風俗店で働く信代の妹・亜紀、そして家主である祖母・初枝の5人家族。家族の収入源は初枝の年金と、治と祥太が親子で手がける「万引き」。

5人は社会の底辺で暮らしながらも笑顔が絶えなかった。

冬のある日、近所の団地の廊下にひとりの幼い女の子が震えているのを見つけ、見かねた治が連れて帰る。

体中に傷跡のある彼女「ゆり」の境遇を慮り、「ゆり」は柴田家の6人目の家族となった。

しかし、柴田家にある事件が起こり、家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれの秘密と願いが次々に明らかになっていく。

※Wiki参照

キャスト

柴田治:リリー・フランキー
柴田信代:安藤サクラ
柴田亜紀:松岡茉優
4番さん:池松壮亮
柴田祥太:城桧吏
ゆり:佐々木みゆ
柴田譲:緒形直人
柴田葉子:森口瑤子
北条保:山田裕貴
北条希:片山萌美
川戸頼次:柄本明
前園巧:高良健吾
宮部希衣:池脇千鶴
柴田初枝:樹木希林
※Wiki参照

しば犬のちょっとした感想と解説

映画の冒頭からいきなりスーパーで万引きをする父親の治と息子の祥太。

「万引き家族ってタイトルだし、万引きをしながら生活していっている家族の物語かな」と思いながら観始めてたんだよね。

でも物語が進むにつれて、そんな映画じゃないなって思い知らされた。

  • 生活の貧しさ
  • 万引き
  • 虐待
  • 年金の不正受給
  • 売春
色んな社会の闇がこの家族の中で渦巻いてて、それぞれ犯罪でしか繋がれなかった家族。

皮肉なことに、家族ぐるみでこういった犯罪を積み重ねていくことで家族の絆は深まっていたんだよね。

 

この家族は血が繋がっていない家族だったから。

 

でも血の繋がりなんてどうでも良いような「家族を超えた絆」を感じさせるような家族だったね。

治と信代の夫婦としての絆、初枝と亜紀の祖母と孫としての絆、祥太とゆりの兄弟としての絆。

「お父さん」と呼んでほしい治と、恥ずかしくて言えない祥太とのやりとりにほっこりとした気持ちになれたり(笑)

とにかく家族を演じている役者さん達の演技が自然体すぎてまるで実在の家族のドキュメンタリーを観ているよう。

 

だけど、そんな絆は本物だったのだろうか?と感じさせる出来事も起きちゃったんだけどね。

物語の後半で一気に崩れていく家族

ある日、祥太とゆりがいつも万引きしている駄菓子屋の店主が「これやる」と駄菓子を2つ差し出してこんな言葉を祥太に言ったんだよ。

 

「妹(ゆり)には(万引き)させるなよ」

 

今までの万引きはすべてバレていたんですよ。

その言葉を聞いてから、万引きを行う行為について祥太の中で何かが変化していったんだよね。

 

駄菓子屋の店主の言葉を聞いてからゆりに万引き行為をさせるのを躊躇っていた祥太は、スーパーで万引きするとき「そこで待ってろ」ってゆりには万引きをさせないようにしたんだよ。

だけどその言いつけを守らなかったゆりは、店内に入って万引きをしちゃうんだよね。

それを見た祥太はわざと騒ぎを起こして店員を自分に引き付けて店の外に逃げ出した際に高い所から飛び降りて足を骨折して入院することに。

警察に呼ばれた治と信代なんだけど、「保険証が家だから」「子供を置いてきているから」ってその場を逃げ出し祥太を置いて夜逃げを試みるけれど結局警察に捕まってしまう。

家族の実態

実はこの段階で初めてこの家族の実態が次々と明らかにされていくんだよね。

  • 元夫のDVから逃れるために殺人を犯した信代と治の関係
  • 夫を取られた初代と、夫と不倫相手の女性との間の子供の亜紀との関係
  • 祥太はパチンコ店に置き去りにされていたところを家族として向かい入れた
今まで家族として繋がっていた関係も家族には戻れないバラバラになってしまい、それぞれが前に進む決意をするきっかけになったのだろうね。

 

信代はすべての罪をかぶって刑務所に入ることになったんだけど、その場に祥太を連れてくるように治に頼んで祥太にすべてを打ち明けます。

祥太は元々どこに置き去りにされていたのか、その車のナンバーや車の車種。

これらを調べれば本当の両親を探すことが出来る。

私たちが親だと、この子にとっては良くないって治に言い聞かせながら。

 

その日の夜、治と祥太は2人だけで夜を過ごすんだけどその時祥太は治にこんな質問をする。

 

「僕を置いて逃げようとした?」

 

その質問に治は誤魔化すことなく真実を伝え、夜が明けて別れの朝にバスを待っている間に祥太も治に本当のことを伝えています。

 

「わざと捕まった」

 

祥太は前に進む決意をしたんだと思う。

バスに乗り込む祥太に治は一生懸命名前を呼びかけるけど、決して祥太は治を見ようとしないしバスが発車して治はバスを走って追いかけながら叫ぶけれど、ずっと祥太は振り向かなかった。

そんな祥太がしばらくしてそっと後ろを振り返るんだけど、その目には何が写ったんだろう。

その表情には悲しみや後悔などはなく、何かを決心したような強さを感じることができたよ。

終盤の安藤サクラの演技が凄すぎる

信代が祥太に本当の家族のことを伝える決心をしたシーンであろう事情聴取の際の1シーン。

これは誰もが絶賛するシーンだろうし僕としてはこのシーンの為だけに観てほしいとさえ思える。

警察から向けられた質問の1つ。

 

「子供たちに1度でも、お母さんと呼ばれましたか?」

 

それを聞かれたときの表情や表現がとても神々しい。

本当のお母さんに慣れなかった悲しさや悔しさを、嗚咽を上げるわけでもなく表情を崩して表現するわけでもないのにあそこまで観ている者の心に突き刺してくる表現力は「魅了」以外の何でもないね。

 

審査委員長だったケイト・ブランシェットは「彼女のお芝居、特に泣くシーンの芝居がとにかく凄くて、もし今回の審査員の私たちがこれから撮る映画の中であの泣き方をしたら、安藤サクラの真似をしたと思ってください」とまで言ってたんだよ。

この言葉だけでもどれだけ凄かったかが想像できない?

 

2度目になるけど、僕はこのシーンを見るだけでもいいから観てほしい。
(や、実際は全体を観るからこのシーンが映えるんだけどさ(笑))

 

安藤サクラさんの演技力関しては他の映画でも絶賛されてるんだよね。

日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞した『百円の恋』で魅せた演技は特に必見でここから知名度も一気に上がったんじゃなかろうか。

受賞歴がまたすごい。

2009年度
第31回ヨコハマ映画祭 助演女優賞(『愛のむきだし』)
第24回高崎映画祭 最優秀新人賞(『愛のむきだし』)
2010年度
第84回キネマ旬報ベスト・テン 助演女優賞(『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』『トルソ』『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』)
第4回アジアン・フィルム・アワード 助演女優賞ノミネート(『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』)
2012年度
第37回報知映画賞 助演女優賞(『愛と誠』『その夜の侍』)
第34回ヨコハマ映画祭 助演女優賞(『愛と誠』『その夜の侍』)
第86回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞(『かぞくのくに』)
第86回キネマ旬報ベスト・テン 助演女優賞(『愛と誠』『その夜の侍』ほか)
第67回毎日映画コンクール 女優助演賞(『愛と誠』)
第55回ブルーリボン賞 主演女優賞(『かぞくのくに』)
芸術選奨新人賞 映画部門(『愛と誠』)
第22回日本映画批評家大賞 主演女優賞(『かぞくのくに』)
第17回日本インターネット映画大賞 助演女優賞(『かぞくのくに』『愛と誠』『その夜の侍』)
2014年度
第88回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞(『0.5ミリ』『百円の恋』)
第38回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞(『0.5ミリ』)
第29回高崎映画祭 最優秀主演女優賞(『0.5ミリ』)
第69回毎日映画コンクール 女優主演賞(『0.5ミリ』)
第57回ブルーリボン賞 主演女優賞(『0.5ミリ』『百円の恋』)
第19回日本インターネット映画大賞 主演女優賞(『0.5ミリ』)
第24回日本映画批評家大賞 主演女優賞(『0.5ミリ』『百円の恋』)
2015年度
第39回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞(『百円の恋』)
※wiki参照
安藤サクラさんの表現力って本当に観れば観るほど惹き込まれていくよ。

だった昔は安藤サクラさん本当苦手だった僕が今じゃ出演映画探して観るほどだからね(笑)

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まとめ

是枝監督作品って映画の結末をモヤっとさせる観てる僕たちに想像させるスタイルが多いんだよね。

今回で言えば、バスの中で後ろを振り返る祥太やベランダから外を眺め何かを考えているゆりとか。

だから、はっきりとした映画が好きな場合はもやっとした終わり方になるかもしれないね。

でも、家族の在り方やそうせざるを得ない社会の裏など色々心に問いかけてくる内容はため息ものだね。

 

万引き家族は是枝監督自身が書いた小説も発売されているよ。

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どういう背景があったか、あの時どういう心の動きかあったのか。

そんな新しい発見もあって映画を観た後是非読んでほしい作品。

小説を読んで色んな箇所の描写を知った状態でまた映画を観ると更に心を揺さぶられるよ。

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