ども!しば犬(@afi_ykm)です!
2018年4月から性同一性障害の性別適合手術に公的医療保険が適用されるってことが決まって喜んだよね。
でも、その決定がぬか喜びになっている状態っていうのは知ってる?
ニュースでもたびたび話題にでているから知ってるかもしれないけど

なにをもめてるの?
せっかくだから「性別適用手術の保険適応」について現時点ではどうなっているのかをまとめてみたよ。
- 性別適合手術の保険適応について知りたい
- 性別適合手術が保険適応になったけど、なんでもめてるの?
- 結局、保険適応でできるの?できないの?
こんな記事が書かれてるよ
まずは性別適合手術の保険適応について
性別適合手術が保険適応になるよって決定したときの記事にちょっとまとめてあるだけどね。
2018年の4月から、性別適合手術が保険適応で受けれるってことが決定したんだよね。
つまりは性同一性障害での性適合手術に保険証出せば自己負担が3~1割になるよってこと。
今までは全て自己負担で多額の手術費が必要だったけれど、保険が適用されれば3割~1割負担で済むので当事者の皆様はかなり金銭面で助かることになるよね。
プラスして「高額療養費」の対象にもなるってことだから当事者にとってはかなりの朗報だったはず。

適応されてからどれだけの人が手術を受けたの?
2017年末に発表されて「2018年4月から性別適合手術が保険適応になるよ」ってことが決定してから半年経過。
保険適応で手術を受けた事例、いくつあるとおもう?
たったの1件。
参考 公的保険適用1件、性同一性障害共同通信
多くの当事者が喜んだであろう性別適合手術の保険適応。
それにも関わらず、実際に受けた人は1人しかいなかったという結果。
なんでか不思議だよね?
その理由は、保険適応で手術を受けれる条件に答えがあります。
ホルモン治療を受けていると保険適応では受けれない
性別適合手術の適応を発表した後日、3月に厚生労働省がびっくりな発表をしたんだよね。
ホルモン療法を実施している人は原則、保険の適用外とする。
多くの当事者は性別適合手術を受ける前の段階で、自認する性別に体を近づけるためのホルモン療法を受けてます。
その結果、保険適応で手術を受けることができずにこれまでどおり高額な費用を全額自己負担すしかない状態なんだよね。
ガイドライン上、ホルモン療法を受けた後に性別適合手術になる
今の条件だと、保険適用で手術を受けれるのはホルモン治療を行っていない状態で性別適合手術を受ける場合のみってこと。
現在ガイドラインでは、順番的にホルモン療法を受けた後に性別適合手術を受けるという流れになっているんだよね。
だから性別適合手術を受けるには、ホルモン療法を一定期間行っていることが条件。
ホルモン療法は非常に重要でね。
生殖器を摘出する前に望む性のホルモンを投与して、体に合うかどうかを確認するって目的もあるんだよ。
性ホルモンを分泌する卵巣や精巣の摘出した後、体質的にホルモン剤が投与できなかったら更年期障害のような症状に襲われて取り返しがつかなくなるからね。
なのに、ホルモン治療を受ける前の手術のみ保険適用とか何をいっているのか理解できない。
なぜホルモン治療を受けていると保険適用で手術を受けれないのか

これがまた面倒なことでね。
ホルモン療法の際に使用している男性ホルモン剤と女性ホルモン剤。
性同一性障害の治療効果に関するデータが不足していて保険診療として認められていないんだよね。
だからホルモン療法は「自由診療」ってことになっちゃう。
現在の医療保険制度では、保険診療と自由診療を一緒に行うことはできないという原則があってね?
性同一性障害の治療の一環としてホルモン治療を受けた時点で、それ以降の性同一性障害に関する手術は全部保険適応にはできないってことになっちゃいます。
その結果、ホルモン療法を実施している人は原則保険の適用外とする。
って結果になってしまっているのが現在の状況だよ。
ちゃんとガイドライン理解してから決めたのか?って疑問
実はしば犬的には、性別適合手術の保険適用に関しては「ホルモン治療を受けていると適用にならない」って聞いた時点でどうでも良くなったんだけどね。
参考 公的保険適用1件、性同一性障害共同通信今回のこの記事の件で、もやもやが蘇ってきちゃったからTwitterでこんなことを呟いちゃった。
今回の保険適用の件に関しては、見切り発車もいいとこだな。って気持ちにしかならないわけで。
「壁を破って前進した!」って声もあるけど、超ポジティブね。
破ったのは壁じゃなくて障子紙であって、その障子紙破っても鉄の壁構えてたら意味なんだわ。
— しば犬@FTMブロガー (@afi_ykm) 2018年11月14日
そもそも、SRSの保険適用が良い悪いって意見云々の前に、しっかり考えて決めなかったのが不愉快なわけで。
SRSを保険適用にするぜ!
↓
でもホルモン注射は自由診療のままね
↓
あー混合診療だと保険適用ダメだわ
↓
ホルモン治療してたらSRSに保険適用ダメねガイドライン読んでしゃべれ。
— しば犬@FTMブロガー (@afi_ykm) 2018年11月14日
今回の保険適応の件で賛成や反対の意見が色々あるけれど、正直僕はそれよりも
なぜこんな機能されない状態の制度をつくったのかって部分にもやもやするんだよね。
性同一性障害の医療制度について動いてくれるのはいいけど、治療過程や性別適合手術についてちゃんと理解できていればわかるはずだよね。
- 性別適合手術の前にはホルモン治療が必須になる
- ホルモン治療は自由診療になる
- 保険診療と自由診療は一緒に行うことはできない
そんな簡単な状況も理解できていない状態で「性別適合手術を保険適用に」なんて決めてしまったことにもやもやしちゃってます。
先にホルモン治療を保険適用にするのが先だよね。
普通に考えたら。
まとめ
結局のところ、現段階では保険適用で性別適合手術を受けるのはむずかしいってこと。
POINT
- 性別適合手術を受けるにはホルモン治療が必須
- そのホルモン治療は自由診療
- 自由診療と保険診療は同時に受けることはできない
保険適用で性別適合手術を受けれない原因になっているホルモン治療を保険適用にしようという訴えは続いているんだよね。
これが認められてホルモン治療が保険適用になれば、多くの当事者が保険適用で性別適合手術を受けれる時代になるでしょう。
賛否両論はあるけれど、1つの物事を決定するには全貌をちゃんと理解してから判断してほしいなっていう気持ちです。
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